QT MPEG4 Exporter

QuickTime Playerで開いているムービーをQuickTime、MPEG-4、3GPP、3GPP2、AMC、DV stream、AVIなどの形式で出力します。変換したいムービーを開いてこのスクリプトを実行するだけです。複数のムービーファイルやフォルダのドラッグ&ドロップによる一括変換にも対応します。

簡単操作で一括変換

変換したいムービーファイルをQuickTime Playerで開きます。QT MPEG4 Exporterをダブルクリックで起動するとメイン画面が表示されます。

初期設定ではMPEG-4を出力するようになっていますが、choose formatボタンを押すと、変換する様々な形式を選ぶことができます。
Exportを押すと保存ダイアログが表示されて、現在QuickTime Playerで一番手前に表示しているムービーを変換することができます。
複数のムービーや、ムービーを含んだフォルダをQT MPEG4 Exporterにドロップすると、一括してムービーを変換することができます。この場合、適当な拡張子を付けたファイルが自動的に作成されますが、同名のファイルがあると上書きされるので注意して下さい。

携帯電話用フォーマットにも対応

QuickTimeが対応する3GPP3、GPP2、AMCなどの出力も可能なので、FOMA、VGS、auなどの3G端末に対応したムービーを作成することができます。メール添付用やメモリーカード用などの設定をあらかじめ備えています。
設定を記述したプロファイルデータはネットワークインストーラにより更新されます。アップデータを適用した後の携帯電話向けの主なモードとパラメータの一覧は以下とおりです。
モードビットレートフレームレート音声備考
MPEG-4 ISMA profile 1600kbps制限なしAAC 128kbpsP900iVシーク対応
QVGA HQ384kbps24fpsAMR 12.2kbps
AAC 128kbps
P900iVシーク対応
QVGA SP384kbps15fpsAMR 12.2kbps
AAC 64kbps
P900iVシーク対応
QVGA LP128kbps12fpsAMR 12.2kbps
AAC 48kbps
P900iVシーク対応
Half QVGA192kbps15fpsAAC 80kbpsFOMA 900iシリーズ用
QCIF HQ128kbps15fpsAMR 10.2kbps
AAC 80kbps
AAC 64kbps
3GPP/3GPP2
3GPP
3GPP2
QCIF (L size)64kbps12fpsAMR 10.2kbps
AMR 10.2kbps
QCELP 14kbps
3GPP
3GPP2
AMC
SubQCIF (M size)32kbps8fps
7.5fps
7.5fps
AMR 7.4kbps
AMR 7.4kbps
QCELP 6.8kbps
3GPP
3GPP2
AMC
Light (S size)16kbps7.5fpsQCELP 6.8kbpsau端末専用

フレームレート制限なしの場合、元の動画データと同じフレームレートになります。
QCIFまでの大きさはメール添付時の互換性を重視しています。QCIF HQ以上の大きさは現行機種を対象にして、ローカルでの画質と音質を優先しています。

機種別おすすめモード

主な機種と対応モードを紹介します。
DoCoMo FOMA P900iV
MPEG-4 ISMA profile 1、高画質用、シーク動作対応。
3GPP QVGA LP AAC、長時間録画用、シーク動作対応。
DoCoMo FOMA SH900i
3GPP HalfQVGA AAC、専用モード。
3GPP QVGA LP AAC、長時間録画用。
Vodafone V601/602SH
3GPP QVGA HQ AMR、高画質用。
3GPP QVGA LP AMR、長時間録画用。
au W21SA
3GPP2 QVGA SP AAC、高画質用。
3GPP2 QVGA LP AAC、長時間録画用。
その他のDoCoMo 900iシリーズ
3GPP QCIF HQ AAC。
その他のDoCoMo端末
3GPP QCIF HQ AAC。
その他のVodafone端末(J-SH53含む)
3GPP QCIF HQ。
その他のau端末(2004年以降の主な機種)
3GPP2 QCIF HQ AAC。


QuickTime Proは不要

QuickTime Proがなくても使うことができます。
ただし、QuickTime Proを持っているユーザーは各種のパラメータを自在に設定することができます。例えば、圧縮のCODECや圧縮率などを変更して、その設定で複数のムービーの一括変換を行うことができます。
QT MPEG4 Exporter を最大限に活用するためには、QuickTime Proの購入をお勧めします。

QT MPEG4 Exporter フォーマット解説

QT MPEG4 Exporterがサポートするファイル形式には様々なパラメータが存在しますが、QT MPEG4 Exporter はいくつかのパラメータの組み合わせをはじめから内蔵しています。
おすすめの設定はライブラリ保存用にはMPEG4 (Best Quality)、配布用にはMPEG4 (ISMA profile 1)、携帯電話用には3GPP (QCIF)です。
MPEG-4 (H.264/AVC)
QuickTime 7がインストールされた環境のみで利用できる、最新の映像CODECです。標準のMPEG-4 CODECよりも低いビットレートでより高画質を実現します。可変ビットレートにより、QCIFからHDまでの大きさに対応し、高速エンコードが行えます。音声は可変ビットレートのAAC方式によりCD品質で効率よくエンコードされます。QuickTime 7がインストールされた環境で利用できるモードです。
MPEG-4 (MPEG-4 CODEC)
国際標準規格であるMPEG-4に対応した動画像を出力できます。音声は可変ビットレートのAAC方式によりCD品質で効率よくエンコードされます。QuickTime 7がインストールされた環境で利用できるモードです。
MPEG-4 (MPEG-4 CODEC)
MPEG4を使ってQuickTime 6の上限である 2Mbpsの高画質エンコーディングを行います。ビデオの大きさは表示中のものがそのまま反映されます。音声は128kbpsのAAC方式によりCD品質に近いものとなります。MPEG4形式でライブラリを保存するのに最適ですが、場合によっては元データよりもムービーが大きくなってしまうかも知れません。DV形式やMPEG2よりは圧縮率が高いので、それらの形式が大きすぎて嫌いな人向けです。QuickTime 6がインストールされた環境で利用できるモードです。
MPEG4 (last setting)
MPEG4の出力で最後に使用した設定に従います。MPEG4による出力を使用したことがない場合、ISMA profile 1での出力となるようです。QuickTime Proユーザーの場合、カスタム設定を使用することができます。
3GPP (DoCoMo & Vodafon / W-CDMA)
DoCoMoやVodafoneを含むW-CDMAの第3世代携帯電話の端末で再生できる形式です。実際のサポート状況は個々の端末によって違い、第2世代の端末であっても、サポートしている端末もありますし、第3世代の端末であってもサポートしていないプロファイルがあります。画質優先のQCIFサイズの設定、互換性重視のSub-QCIFサイズの設定、メールにも添付しやすいLightサイズの高圧縮の設定が選択できます。Vodafone V601SHなどの機種でのみ再生できる、規格外の高ビットレートの最高画質のQVGAサイズや、SH900i専用のHalfQVGAサイズの動画像にも対応しています。au端末でもW21CAの場合にはWQVGAサイズの3GPP形式を利用することができます。QuickTime 6.3以上が必要です。
3GPP2 (au / CDMA2000)
3GPP2対応のau端末に対応しています。画質優先のQCIFサイズ、互換性重視のSub-QCIFサイズ、メールにも添付しやすい高圧縮のEzムービーLightの設定が選択できます。一部の機種でのみ再生できる規格外の最高画質のQVGAサイズにも対応しています。QuickTime 6.5以上が必要です。
AMC (au)
au端末向けのメールに添付可能な形式です。画質優先のQCIFサイズ(Lサイズ)、互換性重視のSub-QCIFサイズ(Mサイズ)、メールにも添付しやすい高圧縮のEzムービーLight(Sサイズ)の設定が選択できます。QuickTime 6.5以上が必要です。
3G (last setting)
QuickTime Proで3G(3GPP、3GPP2、AMC)のカスタム設定を使用したい人向けです。最後に使用した設定で出力します。QuickTime 6.3以上が必要です。
QuickTime Movie
QuickTime 6が動作しないような古いMacintoshにデータを移動するための設定です。漢字Talk7.5とQuickTime 3くらいの環境でも再生できるはずです。Motion JPEG 15 fpと AIFF MACE 1:6 Mono、Sorenson VIdeoと IMA 1:3 Stereo、Pixlet AACの三つを用意しました。Sorenson Videoがお勧めです。Pixlet AACにはMac OS X 10.3以上とQuickTime 6.5以上が必要です。
QuickTime Movie (last setting)
QuickTime Movieの書き出しに最後に使用した設定で書き出します。QuickTime Proユーザーは最後に使用したカスタム設定を利用できます。
AVI
標準的なWindows環境でも再生できる形式のムービーです。映像CODECは通常ではシネパックが用いられるようです。この設定で問題のある方は、QuickTime Proでパラメータを変更してください。
DV stream
デジタルビデオカメラ用の形式に出力できます。ムービーをデジタルカメラに書き戻すのに使えます。
MPEG2
Final Cut ProやiDVDなどのApple純正のDVD作成ソフトが必要です(?)。
AIFF
音声のみをMacintoshで標準的な形式で出力します。
wave
音声のみをWindowsで標準的な形式で出力します。

サンプルムービー


統計データ、HTML Conv Objectのサポート、ネットワークインストーラ

ムービーの変換作業を行うと、Exporter本体と同じフォルダ内に変換にかかった時間の統計データがTSV形式(タブ区切りテキスト)で出力されます。 ネットワークインストーラによってHTML Conv Objectがインストールされた環境下では、統計データがHTMLの表に変換されます。
HTML Conv Objectについての詳しい情報は以下のページを参照して下さい。
HTMLひな形によるカスタマイズには対応しません。このサイトと同じスタイルシートがオンラインで参照されます。

DecorMasterObjのサポート、ネットワークインストーラ

DecorMasterObjの提供するスクリーンエフェクトを利用することができます。その内容はシステムの環境により異なります。
DecorMasterObjは システムの環境により対応するバージョンやプラグインが異なるため、ネットワークインストーラによってインストールされます。

ネットワークインストーラ

このスクリプトはネットワークインストーラのエンジンを内蔵しており、毎週アップデートの有無をオンラインで確認します。アップデータが存在する場合にはネットワークインストールを起動することが出来ます。
付属する単体版のネットワークインストーラを使用することで、任意のタイミングでアップデートを行うことも出来ますが、必ずネットワークインストーラをスクリプト本体と同じフォルダに入れた状態で実行してください。

動作条件

必要条件
以下のファイルは必須ではありませんが,環境やバージョン,利用する機能により,必要なことがあります。 共有ライブラリはスクリプト本体と同じフォルダに入れることができます。必要なライブラリのみを手軽にインストールすることができるネットワークインストーラが付属します。
このソフトウエアはすべての環境において完全に動作することを保証するものではありません。このソフトウエアを使用したことによるいかなる結果についても作者は責任を負いませんので,ご自分の責任において使用して下さい。

CFM Carbon版を提供しています。動作環境については動作環境についてを参照してください。

内部資料

作成した動画ファイルをSD Video形式のファイル名に変更してSDメモリーカードに書き込むツールを提供しています。あわせてお使いください。

外部資料

DoCoMo iモーション資料
au Ezムービー資料
au Ezムービー資料
au ムービーメール画面サイズ資料


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