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CyberHandler
インターネット設定(
InternetConfig,インターネットコンフィグ)は,複数のインターネット用ソフトウエアで共通の設定ファイルを参照することで,ソフトごとにメールアドレスやヘルパーソフトなどの設定を行わなくてもすむようにするためのシステムです。フリーウエアとしてリリースされましたが,MacOS8では標準でインストールされるようになりました。
インターネット設定はヘルパーソフトを利用します。ヘルパーソフトとは,インターネット上で提供されているサービスを受けるためのソフトウエアのことです。例えば,インターネット設定でNetscapeをhttpのヘルパーに指定しておくと,他のソフトウエアがWWWのサービス(httpという方式によって提供されています)を利用する際に,インターネット設定で設定してある内容にしたがってNetscapeを呼び出します。このような仕組みにより,Macintosh用のインターネット関連のソフトウエアはお互いに緻密な連携を図るように設計されています。
CyberHandlerはインターネット設定のヘルパーソフトとして動作し,インターネット設定をより活用するためのツールとして利用することができます。
そもそもはAppleScriptの技術的な可能性を追求する実験的スクリプトであり,
CyberHandlerObjライブラリがAppleEventを受け取ることができるようにアプリケーションに仕上げたものです。
CyberHandlerは,CyberHandler用,
OpenHandler用,Netscape用,Internet Explorer用,Windows 95/98/NT用のインターネットショートカットファイル(ブックマークファイル,しおりファイル)に対応しています。これらのファイルをCyberHandlerにドラッグ&ドロップすることで,そのURLをブラウザやFTPクライアントで開くことができます。
このファイルはNetscapeのブックマークウインドウやInternet Explorerのお気に入りウインドウから項目をデスクトップやフォルダにドラッグ&ドロップするこによっても作成することができます。
この機能を利用するためには,PC Exchange,File Exchange,InternetConfig,Configuration Managerなどにおいて,拡張子「.url」をCyberHandlerのファイル「LINK」または「URL 」に対応させて下さい。
ただし,AnarchieのブックマークファイルおよびMacOS 8.5のインターネットロケーションファイルには対応していません。
MacOS 7.6.1以前のシステムではURLの種類に関わらずブラウザ(NetscapeやInternet Explorer)が起動します。
ICeTEe2およびCyberHandlerを利用すると,Finder,SimpleText,Eudora-J,EudoraPro 2.xなどのテキスト中のURLをCommand + Option + クリックすることでインターネットショートカットを作成することができます。CyberHandler用,
OpenHandler用,Windows用のいずれかのインターネットショートカットを作成することができます。また,作成されるファイルの情報ウインドウのコメント欄にはURLが記録されます。
漢字Talk7.5以降の標準環境で動作するので,スクリプティング機能追加ファイルosaxをインストールしなければいけないICeTEe2付属のBookmark Handlerよりも便利です。また,CyberHandlerで作成したInternet Explorer用のショートカットファイルはWindows 95/98/NTにおいても利用することが可能です(拡張子は.url)。
この機能を利用するためには,File Exchange,InternetConfig,Configuration Managerなどにおいて,CyberHandlerをbookmark:のヘルパーに指定して下さい。また,
ICeTEe2を機能拡張フォルダにインストールしてMacを再起動して下さい。古いバージョンのICeTEe(-J)がインストールされている場合にはそれを取り除いて下さい。
この機能は,NetscapeやInternet ExplorerのURL入力欄でも利用することができます。ただし,MacOSの標準テキストToolboxを利用しないソフト(EudoraPro 3.0以降,Jeditなど)では利用することができません。
なお,ICeTEe(2, -J)がインストールされていると,テキスト中のURLをCommand + クリックすることで開くことができます(httpから始まるURLならWWWブラウザがそのURLのページを表示し,ftpから始まるURLならFTPクライアントソフトがそのURLのファイルをダウンロードし,mailtoから始まるURLならメールソフトがそのアドレス宛の新規メールが用意されます)。
ICeTEe2が動作するためにはインターネット設定機能拡張が必要ですが,MacOS 8.5における扱いには問題が生じる場合があります。詳しくは
Macintosh トラブルニュースなどを参照して下さい。
CyberHandlerとEudoraPro 2.x
インターネット設定は実に便利なシステムです。しかし,そのサポートは義務づけられているわけではありません。中にはインターネット設定の設定内容を参照しなかったり,また,インターネット設定による連携動作を受け付けるようにできていないソフトウエアがあります。EudoraPro 2.xはPerformaなどにバンドルされ,幅広く利用されているソフトウエアですが,インターネット設定でヘルパーに指定しても,他のアプリケーションからの命令を受け付けません。
CyberHandlerはこの問題を解決します。つまり,本来はEudoraPro 2.xが受け取るべき命令(アップルイベントといいます)をEudoraPro 2.xのかわりにCyberHandlerが受け取り,その命令をもとにEudoraPro 2.xを制御します。
これにより何が実現するかというと,例えば,ホームページを読んでいて,その中に書いてあるメールアドレスにメールを出したいと思ったとき,そこをクリックするだけでCyberHandlerがEudoraPro 2.xを制御してそのメールアドレス宛の新規メールを作成するようになります。
これを実現するためには,インターネット設定において,CyberHandlerをmailto(メールサービスのことです)のヘルパーに設定して下さい。これにより,EudoraPro 2.xがインターネット設定(InternetConfig)およびその他の全インターネット設定に対応したソフト(OpenDoc,Internet Explorer,ICeTEe,URL Manager Pro,DragThing,T.Clip,インターネットアクセス,接続する...,他)と連動して動くようになります。
InternetConfigの旧版に付属するEudora GURL Handlerは英語版EudoraPro 2.xに関してこの機能を実現していましたが,日本語版EudoraPro 2.xには対応していませんでした。CyberHandlerはこれを日本語版EudoraPro 2.xに対応させたものです。また,CyberHandlerだけのおまけ機能として,メールの宛先をSpeechManagerで読み上げてくれます。また,メールアドレスの末尾にメールの題名や本文などの情報があらかじめ指定されている場合,それをEudoraProのメールに自動的に書き込みます。
FileMaker Proやブラウザ(NetscapeやInternet Explorer),ICeTEe機能拡張などから,主題(Subject:)や本文(Body:)を指定したメールをEudoraProで自動作成することができます。この機能は,mailto:に拡張した情報をパラメータとして組み込むことができるようになっていることを利用しています。これにより,Internet Explorerのツールバーの「メール」ボタンのメニューの中にある「リンクの送信」などの機能も使用することができます。
この機能を利用するためには,InternetConfig,インターネット接続アシスタント,インターネットコントロールパネルなどでCyberHandlerをmailto:のヘルパー(メールソフト)に指定して下さい。
なお,EudoraPro 3.x以降はインターネットアップルイベントに直接対応しているため,CyberHandlerは不要です。
Netscapeの問題点
実は,インターネット設定の設定を書き換えただけでは十分ではありません。Netscape 3.0以前は,インターネット設定の設定内容を参照することができません。Netscapeのウインドウ上でメールアドレスをクリックしても,Netscape内部のNetscape Mailが起動してしまいます。この問題を解決するために,Netscape内部の設定を変更してメールサービスを他のソフトで利用するための設定変更用ソフトを作成しました。このソフトはNetscape Mail Switcherと呼ばれ,CyberHandlerに同梱しました。このソフトウエアを利用すると,Netscapeのウインドウ内でメールアドレスをクリックしたときに起動するメールソフトを切り替えることができます。このNetscape Mail Switcherを利用して,CyberHandlerをメールヘルパーに設定することで,NetscapeとEudoraが連携するようになります。
アップルイベントの呼び出しの相関
なお,FTPなど,Netscapeのメール以外の機能のヘルパーを切り替えるためには,
Browser Protocol Switcherを利用することができます。また,Netscape 4.0以降からは一部の機能に関してインターネット設定の設定を利用することもできるようになりました。
Internet Explorerとの連携
オプションの機能として,Internet Explorerのツールバーの「メール」ボタンを押すか,このボタンを押し続けると表示されるメニューで「メールを読む」を選ぶと,EudoraProが自動的にサーバにあるメールを確認するようにすることができます。メールの確認をせずに単にEudoraProを起動するだけにすることもできます。
この機能を利用するためには,InternetConfig,インターネット接続アシスタント,インターネットコントロールパネル,
Browser Protocol SwitcherなどでCyberHandlerをmailto:のヘルパーに指定して下さい。また,CyberHandler設定というツール(登録ユーザーのみに配布)でメールの自動確認に関する設定を行うことができます。
アドレスの変換
CyberHandlerを利用してアドレスを開く際に,自動的に以下のようなアドレスの変換を行います。
NIFTY:ABC000 や
Nifty-Serve:ABC000 のようなNiftyのIDをインターネット電子メールアドレスである
mailto:ABC000@nifty.ne.jp に変換します。
Browser Protocol Switcherおよびインターネット設定でCyberHandlerを「nifty:」および「Nifty-Serve:」のヘルパーアプリケーションに指定することで利用できます。ICeTEeと組み合わせると,例えば,SimpleTextの書類中に書き込まれているNiftyのIDからEudoraPro 2.xでメールを作成することが可能になります(一部のブラウザではブラウザ側のプロトコルの拡張が行えないため機能しないかもしれません)。
また,"niftyserve.or.jp"を"nifty.ne.jp"に,"so-net.or.jp"を"so-net.ne.jp"に自動的に変換します。これにより,古いショートカットファイルもそのまま利用することができます。
URL Access Scripting
MacOS 8.6から導入されたURL Access Scriptingという機能を利用したスクリプトをMacOS8.5以前で開こうとすると,「URL Access Scriptingはどこですか」と聞かれ,実行することができません。
CyberHandlerはURL Access Scriptingの代替機能を提供します。「URL Access Scriptingはどこですか」というダイアログにおいてCyberHandlerを指定すると,そのスクリプトを実行することができます。
その他のファイルのドラッグ&ドロップ
動作条件
必要条件
- AppleScriptが動作する環境
(漢字Talk7.5以降を推奨)
以下のファイルは必須ではありませんが,環境やバージョン,利用する機能により,必要なことがあります。
ネットワークインストーラを利用することで複数の共有ライブラリを一度にインストールすることが可能です。
このソフトウエアはすべての環境において完全に動作することを保証するものではありません。このソフトウエアを使用したことによるいかなる結果についても作者は責任を負いませんので,ご自分の責任において使用して下さい。
【CyberHandlerをダウンロード】
ブックマーク変換スクリプト
Netscape,Internet Explorer,
CyberHandler,
インターネットアクセスのブックマーク(インターネットショートカット)を相互に変換します。初回利用時にダブルクリックでブックマーク変換スクリプトを起動して,変換先のブックマークの形式を選んでおいて下さい。複数のブックマークを含むフォルダごとドラッグ&ドロップすることもできます。
【ブックマーク変換スクリプトをダウンロード】
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